生コン19春闘
関西生コン関連労働組合連合会(全港湾大阪支部・連帯労組関生支部)と大阪兵庫生コン経営者会との19春闘は3月13日にスタート。同月29日の最終交渉で妥結に至った。
■春闘を闘うことが大弾圧を止める道■
3月13日の交渉では労働側が今春闘に臨むにあたっての決意を表明し、要求趣旨を説明した。
現在、関生支部は警察・検察・裁判所が一体となった激しい権力弾圧を受けている。こうした状況下においても集団的労使関係を維持し、春闘交渉で経済要求・制度要求の実現をしっかりと求めていく。
また、労使関係があり、労働組合が参加を求めているにもかかわらず一方的に集団交渉に参加しないことは不当労働行為に当たる。そうした違法行為を行う企業の経営者には厳しく責任を追及する。
春闘を原則的に闘うことこそ「未曾有の大弾圧」をはね返し、生コン関連業界の正常化を果たす道であると確信し、組合員一丸となって真剣に取り組む。
対する経営側も今春闘に臨む態度を表明。「労使関係は『車の両輪』と同じで適切な関係の構築が必要。春闘交渉については誠実に対応していきたい」と発言があった。
■明確な有額回答が労使協力の前提だ■
同月20日と27日の交渉では、経営側が「議論不十分」を理由に経済要求に関する回答を留保。
労働側は「これまで経営者会の動向は大阪・兵庫のみならず関西全域の生コン関連業界に大きな影響をあたえてきた。現在、大阪広域協組の不当な圧力によって会員は激減しているが、経営者会が明確な指針を示すことが業界正常化にとって必要だ」と提起。経済要求についてもあいまいな回答では納得できないと通告した。
迎えた最終交渉。経営側は経済要求について以下のように回答した。
●本勤労働者の賃上げ
年収630万円以下は月額1万円の引き上げ、年収6 30万円超は月額7千円 の引き上げ。
●日々雇用労働者の賃上げ
日額2万5千円以下は日額500円の引き上げ。
●一時金
138万円を基準に未到達者は5万円の範囲で増額。
●福利厚生
年間13万円。
(ただし、福利厚生については 各企業と労働組合との間 で個別交渉を行い最終決 定する。)
これを受け、労働側は労使が協力して業界正常化に向かう決意の表れだとして回答に理解を示し、妥結。
また、過去に労働組合と経営者会との間で協定化した春闘合意については、その当時経営者会に在籍していた会員社にも履行義務があることを再確認。労働組合は今後、その履行を求めて取り組みを強化する。
【 くさり4月号より 】